「相続した実家を売却したい」
時代が移り変わり、お家は「代々お子様が受け継いでいくもの」ではなくなってきました。相続をしてもどう対処していいかわからず、空き家のまま放置されることも少なくありません。しかし、そこに住まないとはいえ、実家はやはり思い入れのあるもの。大切にしてくれる方の手に渡るならそんな嬉しいことはありませんよね。今回は遠方のため住めなくなった実家を手放す決心をされた男性のお話です。
カスケ不動産に問い合わせがあったのはある冬の朝、開店とほぼ同時。「何年か前にそちらでリフォームをしていただいた者です。この度その家に住んでいた両親が亡くなりまして…」聞けば相続することが決まったものの遠方に住んでいるため管理もできず処分を検討されているご様子。
「ですが、生まれてから家を出るまでも、出てからも、いろんな思い入れのある実家なんです。できれば土地にしてしまうのではなく、この家を受け継いで住んでくださる方がいると嬉しいのですが。」
お家の状況などをお聞きしていると、そんな言葉が飛び出しました。電話を受けた担当者はさらにお気持ちを伺うためにオンラインでのお話を提案させていただきました。
お話を深く聞いていくと、ご実家をできるだけそのままの形で受け継いでくださる方を探すことはもちろん、相続手続きなどもこれからということでお困りのようでした。そのため相続診断士の資格を持つ不動産アドバイザーが様々な方面からの知識を活かし売却方法をご提案。
お家の外見がきれいでも屋根裏や内部を診断すればそのまま残すことが難しい場合も出てくること、築年数のあるお家はその分管理の難しさが出てくることをご納得いただいたうえで詳細なホームインスペクション(住宅診断)を進めることになりました。また、相続手続きや名義変更に関しても専門家をご紹介。ご連絡を取るたびにほっとしたお声になっていくため担当者も嬉しい気持ちになりました。
お客様のお悩みに対して担当者だけではなく社内の様々なジャンルのプロフェッショナルが力を合わせてご対応させていただきます。ご要望があれば信頼のできる社外の専門家へおつなぎすることも。お家の売却という人生の大きな決断にまつわるご不安に対して全力で寄り添います。
診断をしてみると建物の状態はかなり良く、売主様のご希望を叶える形で販売開始が可能だとわかりました。しかし、時間の経過と共にお庭に草が生えてしまい、その様子がとても暗く感じられたため、カスケ不動産のスタッフで力を合わせて物件清掃を開始。草取りや整地をし、外観もすっきり綺麗な状態で写真撮影をすることができました。
同時にお家の中も整理と掃除。売主様はご遠方のためオンラインでお伺いしながら処分するものを選択していただき、業者を手配。売り出し中も月に1度程度はスタッフが手分けをして清掃を行い、お家を維持いたしました。
ネットに情報を掲載してから数か月後、反響は多く何組様か実際に内見していただいたところ、「ぜひこのまま建物を使いたい」とおっしゃる方が。幼いころよく遊びに行っていた祖父様のお家に雰囲気が似ているということで大変気に入っていただき、そのまま契約までスムーズに進みました。
契約はオンラインでの説明や電子契約を活用し、移動時間や押印などの手間を軽減。買主様もサッと手続きが終えられたためすぐ引っ越しの手配をされ、早く住みたいとワクワクされていました。一部設備などは修繕や取替えを行いますが、基本的にはそのまま残して住んでくださるということで売主様にも大変お喜びいただきました。
実家に思い入れはあれど、実際に自分が住んで管理するのはなかなか難しい。だからといってそのまま空き家として放っておいたり更地にしてしまうのはもったいない。そんなお声をよく聞くようになりました。
買主様も新築にこだわらず、リフォームやリノベーションを考えつつお家を探される方が増えたため、時には今回のような素敵なご縁も。カスケ不動産ではお客様の「こんな風に売りたい」というお気持ちも大切にして、それを叶えるためにスタッフ間で協力して全力でサポートいたします。