14TH ANNIVERSARY

知らなかったではすまない⁉「境界越境」とそのリスク&トラブル

知らなかったではすまない⁉「境界越境」とそのリスク&トラブル

みなさんこんにちは!岡山・倉敷の不動産コンサルティングをしているカスケ不動産の池上です。突然ですが皆様は“境界越境”と聞いてなにか思いつくでしょうか?たぶんほとんどの方には聞きなじみのない言葉だと思います。ただ、これから「不動産を購入したい」「不動産を売却したい」という方にとっては聞いたことがないだけではすまない可能性があります。今回はそんな「境界越境」とそのリスク&トラブルについてお話していきます。

そもそも境界越境とは?

境界越境とは、自分の所有している土地と隣地の土地との境界線を越えて、どちらかの土地にはみ出している物がある状態の事です。例えば、樹木・フェンス・物置・エアコンの室外機・建物の軒や雨樋・水道の引込管・電気の引込線など様々あります。これらを総称して「越境物」と言います。

境界越境のリスクとトラブル

まず、買主目線の話をすると、隣地から境界越境をされている物件を購入した場合、「土地や建物の担保評価が出来ないため住宅ローンの審査に落ちてしまう」「越境物の撤去に時間がかかり建築工事が遅れてしまう」「または自分の土地にもかかわらず利用を制限されてしまう」等の様々なリスクがあります。
また、反対にこちらが境界越境をしている物件を購入した場合も、「土地や建物の担保評価が出来ないため住宅ローンの審査に落ちてしまう」可能性や、最悪の場合、「隣地所有者から妨害排除請求権に基づく越境物の撤去」や、「不法行為に基づく損害賠償請求を受ける」恐れがあります。

売主目線の話をすると、上記のようなリスクのある土地を購入したいと思う方は少なくなるため「売れにくい物件」となってしまいます。

リスク回避の為には

このようなリスクを回避するためには、購入・売却する前に隣地への越境物がある場合は越境物を撤去してから、逆に隣地からの越境物がある場合は隣地の所有者に越境物を撤去してもらってから売買契約を締結する事が必要です。仮に、越境物の撤去が出来ない場合や撤去に時間や費用がかかる場合は、隣地の所有者と越境に関する「覚書」を取り交わし、予め紛争リスクを解消しておくこと、現在の状況を買主にしっかりと説明を行うことが必要です。

説明を怠ると、契約後に買主から売買契約を解除され違約金が発生する恐れがあります。

覚書の記載内容

上記でご説明した覚書についてもう少し深堀していきたいと思います。覚書には必要な情報として、まずは現在の越境物の存在を隣地所有者と確認した事項を記載します。
そして、現在の越境物使用に関して隣地所有者と双方が承認した事項も記載します。また、越境物の撤去条件を記載する事も重要で「将来的に撤去すること」を確認した事項を記載します。
例:隣人が建築物を再建築する場合は自己の責任と負担において越境物撤去すること、など

最後に覚書自体の継承義務も必要になります。土地の所有者が変わる場合を想定して、取り交わした覚書の内容を継承することを記載する必要があります。

越境物の覚書 ひな形例

以上、「境界越境」とそのリスク&トラブルについてご説明させていただきました。
不動産を購入したい方も不動産を売却したい方もそれぞれ関わりのある話ですので、境界越境がないか不動産購入前にしっかりと確認して安心・安全な不動産取引を行いましょう。

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